友達の寝言

グルノーブルから友達が泊まりに来ていた。オランダ、ドイツをともに旅行した友達である。彼女は一人でベルリンを廻ったのち、もう一度我が家に一泊し、グルノーブルへと今日帰途に着いた。

彼女の寝言は鮮明だ。自分では「夢を見ない」というが、明らかに私に対して発せられる寝言に、寝ている私もびくっと目を覚ましてしまう。はっきり、起きているときそのままに、

「これってここでいいんだっけ?」
「ディプロム授与式か、いいねぇ…」

という発言を繰り返す。本当に夢を覚えてないのかしら。その他にも

「Pardon, je…(のち聞き取れず)」

というフランス語も飛び出す。殆どはむにゃむにゃと聞き取れないのだが、突然

「そっかぁ」

などと言われると、「何が?どこが!?」と突っ込みたくなる。

そういえば、彼女が中学生のとき、長野にある別荘に泊まりに来た事があった。そのとき私自身は気づかなかったが、英語の歌を最初から最後まではっきり歌っていた(母談)らしい。彼女はそのときESSに所属していたから、おそらくその年の公演で演じていた‘KING AND I’か‘オズの魔法使い’かなんかの劇中歌だったんだろう。

「ヘンな事を言わないようにしなきゃ」と彼女。コントロールはできないと思うぞ。