ネーミング

Peggy Leeの'Sugar'n'Spice'とシュガー・ベイブの‘ソングス’のCDを友人から借りた。シュガーつながりというわけではないが、曲もさることながら、ネーミングの魅力の光るCD達だ。

いつもユニット、ユニットと言ってるおりますが、ネーミングも超重要!と私は思います。どこかの哲学者さんも言っていたように、言葉にはその言葉自体の意味と、それとは全く逆のイメージが常に張り付いてる。'Sugar'n'Spice'なんて正にそれを示してるわけで。甘くて少女のようなイメージと、実は成熟している刺激的な大人の女というイメージと。それを組み合わせたとき、Peggy Leeの曲が小悪魔的な魅力を持った音楽に聞こえてくる。

シュガー・ベイブというネーミングも「甘い、可愛い、子供」というイメージだけでなく、それを失ってしまう大人の持つ憂鬱さや気だるさを逆さ映ししている。山下達郎の透き通る声が、大貫妙子の気だるい声が、またそのリリックが、そのダブルのイメージを背負って一層深い唄たちになってる。シュガー・ベイブの名を与えられたときに初めて、爽やかだが物憂げ、明るいけど悲しいというバンド(またはその音楽)イメージが完成されるような感がある。

そういや'Sugar'っていうアイドルグループ(韓国かなんかの人だっけか)があったけど、そういうネーミングをする限り、素でそのまんま可愛らしいアイドル的売り方をしてたら、ゆるせん。(Sugarファンの人がいたらごめんなさい。)そういう名前にするなら、セクシー系かロック系にすべき!←あ、すいません。またアイドル論を…(笑)

それを考えると、最近良いネーミングに出会ってないなぁ。言葉を記号的に利用する傾向が強いからかな(←例えば「iモード」)とも思う。ロックバンドやビジュアル系の漢字を使ったネーミングも、もはや使い古された感あり。…やっぱり思いつかない。

ネーミングで得をするグループもあると思う。音楽を聴くにも、リリックや曲名、バンド名によって、視覚イメージや味覚イメージが不可分のものとしてくっついてしまう。イメージが売り物の芸能界ならば、アイドルの名前ぐらいもっと良いのを捻りだして欲しいものです(笑)ちゃんちゃん。