青い空の国

akiko642005-04-18


スペイン旅行から今日の昼に帰国。とても良い旅だったので、都市毎に順を追って書いていこうと思います。途中でめんどくなるかもしれんが…

  • 第1日目

ストラスブールを8時ごろ出発、空港のあるBaden-Baden(ドイツ)に向かう。駅からバスで住宅街を抜けると空港着。ライアンエアー専用かと思われるような小さな空港。
約1時間半のフライトでBarcelona Gerona空港着。これまた小さい空港。GeronaからバスでBarcelonaの中心へ。このとき既に17時を過ぎていたこともあり、サグラダ・ファミリア、モジュイックの丘は最終日に譲る事にして、なぜか広場めぐりを始めた。王の広場、スペイン広場etc記念すべき最初の夕飯はやっぱりパエリア!!そしてアンチョビのピザでした。一人10ユーロ前後でお酒を飲んで、お腹いっぱい食べれてしまう。スペインはいいところだ。

  • 第2日目

朝から電車でMadridへ。かなり遠い。マドリッドは「治安が超悪い」とガイドに書いてあったのでかなり緊張。特にホステルの入り口付近で首絞め強盗なるものが潜んでいるとか。おそろしや。しかも今回の宿はとても安い。警戒しまくって、ホステルの入り口からレセプションまで猛ダッシュした私たちでしたが、優しいおじさんが優しく迎えてくれた。一泊15ユーロなのに部屋にテレビとシャワーが!!びっくり。
はてさて、ゆっくり観光、と思いきや。見に行くつもりだった宮殿が18時で閉まるらしい。駅で翌日のチケットを買い、宿探しに手間取ったため、そのときすでに17時40分。それはもう矢のように私達はマドリッドの町を疾走したのでした。宮殿に着いたのは17時58分。受付のおじさんは、「カローレ?(暑い)」と笑いながら中に入れてくれた。本当ギリギリだったぁ。このころから私たちのアイス依存率高まる。

  • 第3日目

午前中プラド美術館へ。フランス中学生の修学旅行集団とぶつかり、かんかんと照りつける太陽のもと30分程入り口で待たされる。この旅ではフランス人旅行者に良く会った。特にフランスの中学生、高校生。やつらは決まってマナーが悪い。「初対面でtutoyerしてくるな!お前より年上だ!」と言ってやりたい。(←明らかに目上の人に'tu'を使ったり、いきなり'Salut'というのは失礼。最初は'vousvoyer'で'Bonjour'と言うものらしいです。ナンパのときは初対面でSalutと言うらしい(友人談)学校とかは、もちろん最初からtutoyerだけどね。)
ともかくプラド美術館はとても楽しかった。それと知らずに行ったのだが、Bocheの'El jardin de las Delicias'に出会う事が出来た。我が実家の玄関に両親が30年前に買ったというこの絵の複製画が飾られているのだが、本物は格段に色鮮やかで本当に感動してしまった。Bocheの絵はおとぎ話を思わせるような綺麗な色使いをしているのに、描いてる世界はどこか不気味で残酷だった。小さい頃から見慣れた絵の原画に会うことが出来てとにかく嬉しかった。
他にもこの美術館の目玉、ピカソの‘ゲルニカ’も見た。しかし、とにかくこの絵の周りには観光客が群がっていて、絵に感動するよりも、そのことにげっそりしてしまった。「あ〜ゲルニカ、本物」って感じ。すいません。
目玉であるはずのピカソを楽しめなかった私だが、もう二つほど収穫があった。一つは、Yves Kleinの作品を初めて生で見れた事。私がイブ・クラインを知るきっかけになったのは、(私が)青好きという理由で買ったイブ・クラインの手帳である。イブ・クラインは自分の『青』を持っていて(羨ましい!)、そのイブクラインブルーでキャンバス一面塗りたくった作品なんかを作ってる人。ロゼのモノクローム、イブクラインブルーのモノクローム、イブクラインブルーに染め上げられた天使(?)の像などなど、生で見れた喜びにしばし浸る。イブクラインブルーは、どこかのカタログではもっと鮮やかに見えましたが、果たして私の持ってる手帳のとあまり変わりなかったように思う。
もう一つ。フランスに来てから二度目の‘泉’(Marcel Duchamp)にお目にかかった。(『泉』(1917)はDuchampがニューヨーク・アンデパンダン展に出品しようとした作品。男性用便器を横にしただけのレディメイド作品。)これを初めてみたのはパリのOrseyだったけど、その後「横浜に来ているよ」と母に教えられ、今はここプラド美術館に来ていたんだね。それにしてもすごいめぐり合わせだ。
美術館を後にした私たちは、第三の都市コルドバへ。マドリッドコルドバは日本の新幹線に当たるAVEが通っているため2時間ほどで行ける。
コルドバマドリッドバルセロナと比べると小さな街。観光スポットもそれほどない。しかし、イスラム文化が色濃く残ったカテドラルや城壁などを見るのは興味深かった。外観はイスラム建築なのに、後にキリスト教の教会として使われたために、中には聖堂や宗教画がある、といった具合だ。イスラム文化キリスト教文化の狭間に来たと感じた。